香川県進出の失敗
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/15 16:45 UTC 版)
1927年(昭和2年)6月、三重合同電気は香川県の高松電灯株式会社と提携した。 提携した高松電灯は、高松市を供給区域として1895年に開業した電気事業者である。開業以来火力発電によって市内へと供給していたが、大正時代に入って水力発電を電源とする四国水力電気が高松市内における供給事業に参入したため、需要家の争奪戦が生じていた。高松電灯は四国水力電気への対抗上、水力開発を展開する三重合同電気との提携を選び、資金・技術援助を受けるとともに火力発電所の新設と三重合同電気からの受電を決定する。提携の翌年に新発電所が完成すると高松電灯は四国水力電気に対して攻勢を仕掛け、工事費無料・電灯料金1か月間無料という破格のサービスで需要家の切り崩しに着手した。 ところが頼みとしていた三重合同電気の高松送電線は当局の許可を得られず、発電所の故障もあったため、1929年春になると高松電灯は行き詰ってしまう。これを潮時と見て有力者が斡旋に入り、四国水力電気と高松電灯の対等合併が決定、1930年(昭和5年)6月に高松電灯は四国水力電気に吸収された。
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