養蚕業の現在
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/29 22:04 UTC 版)
現在、梁川で養蚕農家は数軒しか残っていない。養蚕農家の多くは桑畑を果樹園に転作し、桃、りんご、あんぽ柿生産の果樹農家へと転身している。製糸業者はメリヤス(ニット)産業などに転業した。 2006年の時点で、旧梁川町を含む伊達市には15軒の農家が昔ながらの養蚕業を営んでおり、また400年来の手作りの製法で真綿を作っている工房がある。入金真綿(いりきんまわた)として市場に出荷されているこの製品は、全国で唯一現存する、機械を使わない完全手作りの高級真綿となっている。 こうした梁川を中心とする伊達郡の養蚕文化は、千葉県佐倉市の国立歴史民俗博物館でも第3展示室の民衆文化のコーナーに養蚕文化として常設展示している。国立歴史民俗博物館には中村善右衛門が発明した蚕当計のレプリカが展示されているが、福島県伊達市立梁川小学校にはその実物が現存する。 全国には梁川以外にも群馬県、埼玉県、和歌山県、鳥取県、熊本県など、各所に明治〜昭和初期に養蚕景気にわいた地域があるが、いずれも、現在は衰退している。
※この「養蚕業の現在」の解説は、「梁川町」の解説の一部です。
「養蚕業の現在」を含む「梁川町」の記事については、「梁川町」の概要を参照ください。
- 養蚕業の現在のページへのリンク