韓国漁船のズワイガニ漁やアナゴ漁の実態
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/24 14:05 UTC 版)
「日韓漁業協定」の記事における「韓国漁船のズワイガニ漁やアナゴ漁の実態」の解説
日本海におけるズワイガニの主な漁場は日本の海域だったため、1999年に新協定が発効されるまでは日本海では日本が韓国に対して圧倒的な量のズワイガニを漁獲し続けてきたが、2000年代から韓国漁船によるズワイガニの漁獲が急速に増え始めた。新協定で設定された日韓暫定水域にズワイガニの漁場が含まれていた。 日本海での日本のズワイガニ漁獲量は、1970年代はズワイガニの漁獲量が1万5千トンあったが、90年代初頭は2千トンに落ち込んだ。2010年現在、日本の漁民はズワイガニ漁に関しては固定式漁法を禁止して移動式の「底引き網漁」を採用しているが、韓国漁民は 漁獲量が最大となる「底刺し網漁」や小さいカニが逃げられないタイプの「カニかご漁」を採用している。固定式漁法の場合、網が何らかの理由で回収されないと、捕獲されたカニが逃げられずそのまま死に、死骸がさらに海洋生物を呼び寄せ、網の中で海洋生物の死のループが続くゴーストフィッシングが発生し水産資源に多大なダメージを与える。また日本では水産資源保護の観点から4ヶ月間をズワイガニの漁期としているが、韓国ではより多い漁獲量を見込んで6ヶ月間を漁期としている。日本の漁民が資源の回復に努めたことにより日本海でのズワイガニの漁獲高は回復傾向にあったが、近年は韓国側の乱獲により再び減少に転じている。これらの漁法と漁期の違いから暫定水域が事実上韓国漁船に占拠され暫定水域の水産資源の枯渇を招いている。この暫定水域での水産資源の枯渇により、例えばズワイガニ漁においては、比較的資源管理が行き届いていて大きなズワイガニの取れる隠岐諸島周辺海域などの日本のEEZで韓国漁船が違法操業する例が後を絶たない。
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