非電化区間への進出
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/18 08:53 UTC 版)
気動車の走行による排気ガスの解消や、二酸化炭素排出量・騒音の軽減などを目的として、非電化区間を走行できる電車の研究・開発も行われている。 2000年代以降、鉄道総合技術研究所R291形やJR東日本のクモヤE995形など、燃料電池を用いた電車の研究が行われている。 また、2010年頃より、架線集電によりリチウムイオン電池に充電し、その電力で非電化区間を走行する電車も開発されている。電化区間では普通の電車と同様に架線集電により走行し、走行中あるいは電化された駅構内で停車中に充電し、非電化区間を走行するというものである。2015年にJR東日本が烏山線に直流集電式のEV-E301系を投入して初めて実用化し、2016年にはJR九州が筑豊本線(若松線)に交流集電式のBEC819系を投入した。2017年にはJR東日本がBEC819系と基本構造を同じくする交流集電式のEV-E801系を男鹿線に投入している。蓄電池で走行する電車は先述のように宮崎交通での採用例があるが、これは人手を用いて鉛蓄電池に充電するものであり、架線集電での充電は新たに開発された技術である。BEC819系は約10kmの非電化区間を往復する。EV-E301系・EV-E801系は約20-25kmの非電化区間を走行するが、運行区間の終点駅に架線を新設し、終点での折り返し時にも充電する。
※この「非電化区間への進出」の解説は、「日本の電車史」の解説の一部です。
「非電化区間への進出」を含む「日本の電車史」の記事については、「日本の電車史」の概要を参照ください。
- 非電化区間への進出のページへのリンク