非電化の理由
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/24 00:06 UTC 版)
鉄道は電化した方が使用エネルギーの効率が上がり、列車の高速化も内燃機関を使用した場合よりはるかに容易である。しかし、電化には設備の建設や維持に大きな投資が必要になるほか、さまざまな条件の制約を受けることもあり、非電化のままとなっている例もある。 一般的に輸送量が多い区間ほど電化した方が運行費が安価となるが、石油燃料を安価に供給できているうえに列車本数が少ない国や、経済力に比べて電気の製造コストが高い国、鉄道に十分な投資が難しい一部の発展途上国などでは、幹線でもまったく電化されていない国も多い。発展途上国では、乗客の多い人口密集地においても無賃乗車を目論む者が列車の屋根に登って感電事故を起こすリスク、電化に必要な大規模電気設備の維持にまつわる技術的な問題、治安状況が悪い場合には電気設備や架線が盗難に遭うリスクやそれによる余計なコストの発生なども、総合的に考慮する必要がある。 逆に、スイスなど電力を安価に供給可能な国では、列車本数の少ない区間でも大半を電化している。
※この「非電化の理由」の解説は、「非電化」の解説の一部です。
「非電化の理由」を含む「非電化」の記事については、「非電化」の概要を参照ください。
- 非電化の理由のページへのリンク