電気工事段階のたこ足配線
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/11 00:18 UTC 版)
「たこ足配線」の記事における「電気工事段階のたこ足配線」の解説
日本のコンセント機器の規格は、家庭用はエアコン等の200V専用配線を除いて、125V・15Aが標準的である。ただし125Vは、あくまで125Vまでコンセント機器が耐えるというだけで、実際の供給電圧は100V前後である。従って、ジュールの法則より電圧100V×電流15A=1500W程度が、コンセントの定格ということになる。よくある誤解に、1つのコンセントで1500Wが定格の限界というものがあるが、コンセントやスイッチには「送り」という端子があり、1つのブレーカー(20Aか30A)から1つのコンセントやスイッチに専用回路が引かれていない限り、複数のコンセントや照明に同一ブレーカーから分岐されることが多い(ブレーカーを1つ遮断してみると、同時に複数の電気器具や照明がつかえなくなる場合、その1つのブレーカーから分岐か送りで電源が供給されている)、なかにはコンセントやスイッチから送り端子を使って配線を出し、別のコンセントや電気器具等に電気が送られていることもある。本来「送り」は、ブレーカーから直接配線が難しい箇所や、換気扇等軽い負荷の電気器具に電気を送るため用いられるものであるが、電気工事業者の資質によっては、ブレーカーからの配線を減らし、配線の手間の削減やコスト削減に用いられる。あまりにも「送り」が多い場合は、いわゆる手抜き工事となる。 1つのコンセントはたしかに1500Wが定格だが、ブレーカーが例えば20Aで、3つのコンセントに分岐や送られている場合は、3つのコンセントの合計で定格が20A、すなわち2000Wまでということになる。(決して、3つのコンセントの定格電力の合計が、1500W×3=4500Wまでだからといって、4500W使用できるわけではない。)つまり広義の「たこ足配線」は、1つのブレーカーから分岐や送りが行われている電気工事時点ですでに行われていることになる。
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