電気ヒーターとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 工業 > 装置 > 加熱器 > 電気ヒーターの意味・解説 

でんき‐ヒーター【電気ヒーター】

読み方:でんきひーたー

ニクロム線などの抵抗大き金属線電流流して発熱させる装置電熱器暖房器具などに利用


電気ストーブ

(電気ヒーター から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/14 15:29 UTC 版)

電気ストーブ

電気ストーブ(でんきストーブ)または電気ヒーター(でんきヒーター)とは、ジュール熱を利用した暖房器具である。

概要

ジュール熱によって発熱体を温める。周囲の空気にその熱を伝えて温風として送るか、または対象に向けて赤外線を照射することで暖める。

灯油ガスなどの燃料を用いる暖房器具とは異なり、燃焼を伴わないので、有毒ガスが発生せず、一酸化炭素中毒の危険性は低い。構造が簡単であるため小型化が可能である。しかし得られる熱量は入力された電力量を超えることがなく、燃料の燃焼熱を直接利用する暖房器具や、同じ電気式でもヒートポンプを利用した暖房器具と比べて、エネルギーコストは大きい。

地震などの対策として転倒感知スイッチが装備されている場合が多い。何らかの要因で電気ストーブ本体が転倒した場合には、スイッチが切れるようになっており、火災を防ぐ仕組みになっている。

種類

熱伝導方式による分類

輻射式

輻射熱を利用したもの。ヒーターを高温にすることにより、大半のエネルギーを赤外線として放射させる方式である。ヒーター部分は、コイル状のニクロム線石英ガラスのパイプに通した構造のものが安価であり、多く使われている。赤外線は温風と異なり、器具と加熱対象の間に横風などの気流があっても関係なく温めることができる[注 1]。このため、ドアを開けっ放しにしている店舗のような風が吹きこむ環境でも良く暖まる。ヒーターの背後に反射板を設け、輻射熱を前面に反射させる構造が一般的である。

以上の特徴から台所、勉強部屋、店舗のレジの近くなど局所暖房としての利用が多い。

温風式

ヘアドライヤーのようにファンによってヒーターに空気を流して温め、できた温風を吹き出させる方式である。まずヒーターが十分に暖まるのに時間を要することから、輻射式のように起動直後から暖かさを感じることはできない。また風量や通の構造によっては騒音が気になる場合もあるが小型化できる利点があるため、狭い所で使われることが多い。

かつては石英管ヒーターを使って輻射式と温風式を併用する方式の電気ファンヒーターが各社から発売されたが、ヒートポンプ暖房付エアコンの普及とともに販売が縮小されている。

対流式

熱伝導によって空気を温めて自然対流を起こさせることにより、部屋全体を温める方式である。空気と接触する面積を大きくする必要があるため、キャスターが付いた大型なものが多い。温まった空気は軽くなって部屋の上部にたまるために部屋の下部はなかなか暖かくならず、また部屋全体を温めるには長時間稼働させる必要があるので電気の使用量が増える欠点がある。1.5 kW以下の機種が多く石油ストーブやエアコンと比較すると発熱量が少ないため、寒冷地などでは部屋が十分暖かくならない場合もある。電気代を気にせず、暖房性能が部屋に見合うならば穏やかな室温変化が快適とされる。

発熱体による分類

石英管ニクロム線ヒーター

石英管で皮膜されたニクロム線を用いるもの。

カーボンヒーター

不活性ガスに封入された炭素繊維(カーボン)を用いるもの。グラファイト(グラフェン)を用いたものは特にグラファイトヒーターとして売られている。

放射スペクトルに遠赤外線を多く含む。この領域の波長はの吸収スペクトルのピーク(3 μm付近)とオーバーラップするため、含水率の高い物体(人体など)を効率よく加熱できる。

ハロゲンヒーター

ハロゲンランプを用いるもの。

オイルヒーター

難燃性のを用いるもの。

脚注

注釈

  1. ^ 風が吹けば熱が奪われるのは同じだが、加熱自体をより効率よく行えるということ。

関連項目


「電気ヒーター」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



電気ヒーターと同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「電気ヒーター」の関連用語

電気ヒーターのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



電気ヒーターのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの電気ストーブ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS