重統制型乗用車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/03 17:18 UTC 版)
「統制型乗用車 (ドイツ国防軍)」の記事における「重統制型乗用車」の解説
最大のクラスである重統制型乗用車 ('Schwerer Einheits-PKW、'Schwerer geländegängiger PKW)は3,300kgの車体重量と1,000kgの積載容量を持ち、ドイツ・フォード(英語版)製のフォード Type EGが約1,900両、アウトウニオン傘下のホルヒ製 ホルヒ 108が約8,000両生産された。ホルヒ 108には全輪ステアリング機構を持った "Typ 1a"および前輪のみステアリング機構を持った "Typ 1b"の2種類の車台があった。 重統制型乗用車はドイツ国防軍において大型兵員輸送車 (Kfz.70)、軽火砲牽引車 (Kfz.69)、通信部隊向け車両 (Kfz.23、Kfz.24)、野戦救急車 (Kfz.31)、対空機関砲の牽引車 (Kfz.81)および対空機関砲用のサーチライト牽引車 (Kfz.83)などとして運用された。また、重統制型乗用車のシャーシは軽装甲偵察車(英語版) (Sd.Kfz.221/222/223)および装甲指揮車両のSd.Kfz.247 Ausf.Bのシャーシとしても用いられた。 他の統制型乗用車のクラスと同様、1940年以降は中央部の予備タイヤが廃止され構造が簡略化され4輪ステアリング機構も廃止され、ホルヒ 108 typ 40として1941年まで生産された。統制型乗用車の他のクラスと同様、重く路外性能が不足という欠点に苦しめられたが、統制型乗用車計画の車種の中では最も成功した車種であった。 ホルヒ 108。1940年以前の初期型で、車体中央に予備タイヤを持つ。 幌を装着したホルヒ 108。 ホルヒ 108 Typ 40。 予備タイヤが廃止されている。 ホルヒ 108 Typ 40の車体後部。
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