重線型交代形式とは? わかりやすく解説

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交代多重線型形式

(重線型交代形式 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/01 07:17 UTC 版)

多重線型代数における交代多重線型形式(こうたいたじゅうせんけいけいしき、: alternating multi­linear form)、多重線型交代形式 (multi­linear alternating form) または反対称多重線型形式 (anti­symmertic multi­linear form) は、どの二つの変数でも一致するとき値が零となるような多重線型形式を言う。まぎれの虞が無いならば短く、交代形式や反対称形式などともいう。

線型代数学における行列行列式や、微分幾何学における微分形式は多重線型交代形式の重要な例である。

定義

K 上のベクトル空間 V 上で定義された多重線型形式 f交代的 (alternating) あるいは反対称 (antisymmetry) とは、追加の性質(反対称性)[1]:


重線型交代形式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/29 01:56 UTC 版)

外積代数」の記事における「重線型交代形式」の解説

上記特別の場合として X = K基礎体とするとき、交代重線型写像 f: Vk → K は重線型交代形式と呼ばれる。重線型交代形式の全体の成す集合は、それらの和もスカラー倍も再び交代性を持つから、ベクトル空間を成す。外冪普遍性により、V 上の次数 k の交代形式の空間双対空間 (⋀kV)∗ と自然同型である。V が有限次元なら後者は ⋀k(V∗) に自然同型である。特に Vk から K への反対称写像全体の成す空間次元は n から k を選ぶ二項係数等しい。 この同一視の元、楔積具体的な形2 つ反対称写像から別の反対称写像を導く。ω: Vk → K と η: Vm → K を 2 つ反対称写像とする。重線型写像テンソル積場合同様に楔積における変数個数それぞれの写像変数個数和になる楔積次のように ω ∧ η = ( k + m ) ! k ! m ! Alt ⁡ ( ω ⊗ η ) {\displaystyle \omega \wedge \eta ={\frac {(k+m)!}{k!\,m!}}\operatorname {Alt} (\omega \otimes \eta )} と定義される。ここで重線型写像交代化作用 "Alt" は変数置換全体亘る符号平均 Alt ⁡ ( ω ) ( x 1 , … , x k ) = 1 k ! ∑ σ ∈ S k sgn ⁡ ( σ ) ω ( x σ ( 1 ) , … , x σ ( k ) ) {\displaystyle \operatorname {Alt} (\omega )(x_{1},\ldots ,x_{k})={\frac {1}{k!}}\sum _{\sigma \in S_{k}}\operatorname {sgn}(\sigma )\,\omega (x_{\sigma (1)},\ldots ,x_{\sigma (k)})} で定義される。この楔積の定義は、K が有限標数をもてば矛盾無く定まる上記同値階乗使わないものとして ( ω ∧ η ) ( x 1 , … , x k + m ) = ∑ σ ∈ Sh k , m sgn ⁡ ( σ ) ω ( x σ ( 1 ) , … , x σ ( k ) ) η ( x σ ( k + 1 ) , … , x σ ( k + m ) ) {\displaystyle {\begin{aligned}&(\omega \wedge \eta )(x_{1},\ldots ,x_{k+m})\\&\quad =\sum _{\sigma \in \operatorname {Sh} _{k,m}}\operatorname {sgn}(\sigma )\,\omega (x_{\sigma (1)},\ldots ,x_{\sigma (k)})\eta (x_{\sigma (k+1)},\ldots ,x_{\sigma (k+m)})\end{aligned}}} を考えることもできる。ここで Shk,m ⊂ Sk+m は (k, m)-シャッフル英語版全体の成す部分集合である。(k, m)-シャッフルは {1, 2, …, k + m} の置換 σ であって、σ(1) < σ(2) < … < σ(k) かつ σ(k + 1) < σ(k + 2) < … < σ(k + m) なるものを言う

※この「重線型交代形式」の解説は、「外積代数」の解説の一部です。
「重線型交代形式」を含む「外積代数」の記事については、「外積代数」の概要を参照ください。

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