2種類の車台
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/30 12:53 UTC 版)
車台はティーガーII の物を基本に、128mm砲を搭載する関係で約26cm延長し、転輪の配置の間隔も変更された物を使用しているが、走行装置は2種類存在する。 1つは生産初期につくられたポルシェ型で、ポルシェ社がエレファント駆逐戦車などで採用した外装式縦置きトーションバー・サスペンションを使用したものである。外観上、ポルシェ型では転輪が8枚見える(これは見えた通り8枚であり、ティーガーIやパンターは8組16枚または24枚であるので同一配置ではない)。 もう1つは内装式トーションバー・サスペンションを使用したヘンシェル社製の走行装置であり、ヘンシェル型ではティーガーIIと同じく転輪が片側9組18枚である。 ポルシェ型は生産コストと製造時間の短縮、整備性、重量軽減に優れると言う触れ込みで初期の車台に用いられたが、兵器局の走行装置試験で履帯が上下に脈動する問題が発生している。これは時速15km/hに達するまで乗員に不快な振動を感じさせるもので、生産第3号車にエレファント用の履帯を装着してみたが問題は解決せず、結局10輌(シャーシNo.305001 - 305011。305002はヘンシェル型)のみの生産に終わり、このうち5輌が第653重戦車駆逐大隊に実戦配備されるに留まった。
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