遺伝資源の収集
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/08 03:05 UTC 版)
「小野のシダレグリ自生地」の記事における「遺伝資源の収集」の解説
シダレグリの自生地は国や県などにより天然記念物に指定され保護されているが、いくつかの個体は樹齢が進み、中には枯死寸前のものがある。自生地各所で保護対策が行われる中、小野のシダレグリ自生地では地元の辰野町によって年1回の下草狩りが行われ、自然発生した実生の中から枝垂れる性質を持つものを残すなどの対策が行われている。 希少なクリの種の保全の観点から果樹研究所遺伝育種部により2005年(平成17年)、小野のシダレグリ自生地をメインに長野県内2町村においてシダレグリ21個体の遺伝資源収集および調査が行われ、傘状に枝垂れるもの、柳状に枝垂れるもの、それらの中間的な枝垂れ方をするもの等、様々なタイプのシダレグリが確認された。また、天然記念物指定区域外の隣接エリアにも自生地が分布することも確認された。 収集の対象となったシダレグリは、採取場所の経緯度、樹高、幹囲が測定され、穂木が採集された。採集されたものはすべて果樹試験場(茨城県つくば市)で接ぎ木苗が作られ、試験場内の圃場に保存され、その特性を解明する研究が行われている。
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