適切な選択のための観点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/10 23:14 UTC 版)
「磁気センサ」の記事における「適切な選択のための観点」の解説
感度(分解能) 磁場の大きさのレンジに適したものを選ぶ。感度が高ければよいというものではない。例えば、一般的な永久磁石の強度を測定する際にダイナミックレンジの小さい超伝導量子干渉素子(SQUID)を用いるのは不適当である。 使用環境 例えば自動車の車内のように振動の激しい場所で使用する場合には、高い機械的精度を要するファラデー素子や電気力学的センサを選択することは適切でない。また、温度変化の激しい場所で使用するには、感度の温度依存性が大きいホール素子は適していない(出力に対する何らかの補正が必要になる)。高温の場所においては、冷却を要するSQUIDは勿論適さない。 極性検出の可否 例えば、ホール素子やフラックス・ゲートセンサは磁場の向きを判別できるが、磁気インピーダンス素子やファラデー素子は(そのままでは)磁場の大きさのみ測定可能で、向きは分からない。後者のセンサで向きまで測定するためには、何らかの手段でバイアスをかける必要がある。 測定対象磁場の性質 電磁誘導を利用するコイルは基本的に交流磁場しか測定できない(工夫すれば直流磁場も測定可能である)。しかし、測定対象の磁場が交流であることが既知であるなら、安価に構成可能なコイルで十分かもしれない。 ダイナミックレンジ SQUIDや光ポンピング磁力計は微小磁場の検出には適しているものの、ダイナミックレンジが極めて小さいため、シールドルームを必要とする。ダイナミックレンジが大きい素子であれば、適切なフィルタ回路で電気的に雑音を除去できる。
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