適切性と非適切な問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/04/14 14:15 UTC 版)
逆問題を解く際によく問題になるのが適切性 (良設定問題、英: well-posedness) である。次の3つの条件が満たされるとき、アダマールの意味で適切であるという。 解の存在性: 解が存在すること 解の一意性: 解がただ一つであること 解の安定性: 入力に微小な変動を与えたときに、出力の変動も微小であること 上に挙げた f(1) = 1, f(2) = 4, f(3) = 9 から f(x) を推測する例で、逆問題の答えとしては f ( x ) = x 2 {\displaystyle f(x)=x^{2}} のほか、例えば f ( x ) = x 3 − 5 x 2 + 11 x − 6 {\displaystyle f(x)=x^{3}-5x^{2}+11x-6} も解となり、解の一意性が満たされない。よって、非適切 (ill-posed) な問題といえる。 その他、微分方程式、積分方程式などに関する逆問題では解の安定性が得られず非適切な問題となることが多い。
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