道_(宇多田ヒカルの曲)とは? わかりやすく解説

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道 (宇多田ヒカルの曲)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/10 23:22 UTC 版)

宇多田ヒカル配信限定シングル
収録アルバムFantome
リリース2016年9月16日
規格デジタルダウンロード
録音RAK Studios英語版
Metropolis Studios英語版
ジャンルJ-POP
ハウス
ダンス・ポップ
アート・ポップ
時間3分36秒
レーベルUNIVERSAL MUSICVirgin Music
作詞者宇多田ヒカル
作曲者宇多田ヒカル
チャート順位
後述を参照
宇多田ヒカル 年表
Fantôme 収録曲

(1)
俺の彼女
(2)

」(みち)は、宇多田ヒカルの楽曲。アルバム『Fantome』からの先行配信シングルとして、2016年9月16日UNIVERSAL MUSICVirgin Musicよりリリースされた。椎名林檎とのコラボ曲「二時間だけのバカンス」と同時配信。

背景、制作

宇多田ヒカルは、2016年4月に「花束を君に」と「真夏の通り雨」をリリースし、音楽活動を再開した。同年8月9日宇多田の8年半ぶり6枚目のオリジナルアルバムのタイトル『Fantome』と、ジャケット写真、収録曲が公開された[1]。その中から、リード曲となる本楽曲「道」が、9月14日よりラジオでオンエアされた。その2日後の9月16日、同月28日に発売される『Fantome』の先行配信シングルとして、同曲がリリースされた。

「道」は、全国FM/AM/短波 民放ラジオ101局による全国パワープレイに決定しており、これは単独アーティストの楽曲としては日本ラジオ史上初となる[2]

宇多田はリリースに際して、「多分みんな(『Fantome』というアルバムタイトルを聞いて)暗いアルバムができるのかなー? と思ってるかもしれないから、アルバムの1曲目は明るく『元気です。行きますよー!』って感じでスタート」とコメント。「歌詞的に言いたかったことが言えてるスッキリできる曲です。」と付け加えた。また宇多田は、NHKSONGS」で糸井重里と対談した際、この曲について「アルバムのメインテーマを担う曲であり、言い残していたことを言い切った曲」と語った[3]

音楽性

「道」は、宇多田自身の手によってプログラミングされた、シャープで吹っ切れたダンス・ポップ[4]。リズムトラックには、ソカカリプソなどのリズムが用いられている[5]Real Sound は、同曲について、冒頭のシンセサウンドが、Major Lazer & DJ Snakeの「Lean On (feat. MØ)」を連想させるとし、「今作(『Fantome』)が世界標準の現行ポップ・ミュージックとリンクしたものだと思い知らされる」と付け加えている。また、「宇多田の特徴ともいうべき自身の声を重ね合わせたコーラスワークがBメロ〜サビにかけて存分に発揮されている」とも指摘した[6]

評価

音楽プロデューサー/トラックメイカーtofubeatsは、「道」について、「ソカカリプソっぽいビートなのがとても新鮮」とコメント。「こういうリズムで売れた楽曲は日本ではあまりない」とした上で、宇多田がこうしたニッチなリズムに目をつけることで「これまでのJ-POPに無い風を送り込んでいる」と称賛した[5]

音楽プロデューサー島野聡は、自身のブログで同曲を分析し、「こんなに先が読めないコード進行は正直初めてかも」「宇多田ヒカルの才能を久々に感じることができてワクワクした」と綴った[7]

音楽評論家スージー鈴木は、「2016年は宇多田ヒカルがすべてを持っていった1年」と語り、自身の「年間ベスト10」の1位に本楽曲「道」を選出。同曲について、特にそのサビのメロディに注目し、三音だけで構成された「殺人的高音」の短いフレーズを何度も繰り返す、「実験的ミニマル・ミュージック」だと評価した[8]

披露

テレビ

ライブ

宇多田ヒカルの12年ぶりの国内ツアー「Hikaru Utada Laughter in the Dark Tour 2018」で、「あなた」の次の、2曲目に歌唱した。

チャート成績

「道」は、2016年9月26日付の「Billboard Japan Hot 100」で、ダウンロード16位、ラジオ1位を記録し、総合12位で初登場した。2週目もラジオで1位、ダウンロードでは11位に順位を伸ばし、総合でも10位にランクアップ。アルバム『Fantome』が発売された3週目はダウンロードでの順位を5位に上げ、総合でも5位を獲得した。また当週で、3週連続でラジオエアプレイ回数1位を達成した。その後もダウンロードにおいて高順位を維持、4、5週目は2週連続で3位を保ったのち、6週目でようやく5位に順位を落とした。最終的に同曲は、11週連続でダウンロードランキングTOP20入りを果たした[10]

年間では、ダウンロード売上において、「花束を君に」「真夏の通り雨」に次ぐ28位を記録した[10]。「Billboard Japan Hot 100」の年間チャートでは66位にランクイン[11]。また、「Billboard Japan Top Radio Songs」では年間4位を獲得した[12]

収録曲

作詞・作曲・編曲:宇多田ヒカル

クレジット

チャート

認定とセールス

国/地域 認定 認定/売上数
日本 (RIAJ) プラチナ 250,000*

* 認定のみに基づく売上数
^ 認定のみに基づく出荷枚数

脚注

  1. ^ 宇多田ヒカルの新アルバムは『Fantôme』、収録曲&ジャケ公開”. CINRA.NET (2016年8月9日). 2020年10月17日閲覧。
  2. ^ 宇多田ヒカル 新AL『Fantome』リード曲「道」が日本ラジオ史上例がないPUSH曲に!?”. Billboard JAPAN (2016年9月14日). 2020年10月17日閲覧。
  3. ^ “NHK『SONGSスペシャル「宇多田ヒカル〜人間・宇多田ヒカル 今“母”を歌う」』を観て思うこと”. rockin'on. (2016年9月23日). https://rockinon.com/blog/ro69plus/148878 
  4. ^ 宇多田ヒカル Fantôme”. ele-king (2016年10月5日). 2020年9月29日閲覧。
  5. ^ a b 関ジャム tofubeats 2016年名曲ベスト10”. ハッピーボッチライフ (2018年7月14日). 2020年10月17日閲覧。[リンク切れ]
  6. ^ 宇多田ヒカルの新作『Fantôme』はハイレゾでどう聴こえる? 先行試聴会を詳細レポート”. Real Sound (2016年9月27日). 2020年10月17日閲覧。
  7. ^ ”. Saito Shimano (2016年10月11日). 2020年10月17日閲覧。
  8. ^ suziegrooveのツイート(791201853803331584)
  9. ^ “宇多田ヒカル、活動休止の経緯や創作活動語る……今夜のNHK『SONGS』”. RBB TODAY. https://www.rbbtoday.com/article/2016/09/22/145450.html 2016年9月23日閲覧。 
  10. ^ a b c d e f Billboard Chart Insight 宇多田ヒカル 道”. Billboard Japan. 2020年10月17日閲覧。
  11. ^ a b Billboard Japan Hot 100 Year-end 2016”. Billboard Japan. 2020年10月17日閲覧。
  12. ^ a b Billboard Japan Top Radio Songs”. Billboard Japan. 2020年10月17日閲覧。
  13. ^ Download Songs”. Billlboard Japan. 2020年11月4日閲覧。

外部リンク

作品紹介サイト Fantome


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