逮捕のきっかけ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/07 04:59 UTC 版)
「ジョン・リスト事件」の記事における「逮捕のきっかけ」の解説
1989年に地元警察はテレビ番組『アメリカの指名手配犯人("America's Most Wanted")』の製作元にかけあい、ジョンの事件を取り上げてもらうことにした。この番組は逃亡犯の事件再現と追跡調査を放映するものであったが、この時点で18年も経過した事件を扱うのは異例であった。しかし、手がかりとおぼしきモノは当時の写真2枚のみ。そのため、彫刻家にして復顔の権威フランク・ベンダーに18年後のジョン・リストの顔の再現を依頼した。 番組は1989年5月21日に放送され、事件再現映像と共に「64歳現在のジョンの胸像」を公開した。この胸像はプロファイリングで得られた予測情報から作製したものであった。ジョンは宗教的理由から外見を一変させるような整形手術を受けておらず、その性格から単調な食生活を繰り返した結果として顎が垂れ下がり、また父親の晩年の写真を参考に生え際も後退していることや外出して運動をする習慣が無かったという情報から肌色は青白く、度が進んだ眼鏡をかけるなどの情報を盛り込んだものであった。この胸像は現実のジョンの姿に近いものであり、逮捕された映像とその胸像は見事なまでに一致して誤差は無いに等しかった。皮肉なことにジョンは、毎週この番組を欠かさず見ていたことも後に判明した。 番組放送後、バージニア州・リッチモンドに住む「ロバート・クラーク」に似ているとの情報が寄せられ、警察が捜査したところ本人であるのが確認され、6月1日に逮捕された。 ジョンは事件後コロラド州デンバーに逃亡し、そこで偽名で社会保障番号を取得して会計士となりデロリスという女性と結婚までしていた。その後、またも債務に苦しんだことによりリッチモンドに引越しをしていたのだった。
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