転職者の給与の変化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/18 21:12 UTC 版)
転職によって給与(賃金)がどのように変化するかについては、転職者の年齢帯、産業分野、またその職種によって、かなり大きく異なる。また統計をとる機関や組織、それを利用して推定値を計算する組織、アンケート調査をする組織、などによっても数字が異なる。資料ごとに数値が異なる。 転職による賃金の変化については、概して言えば、若年層の転職ほど転職後の給与が高くなりやすく、30代は上昇幅が大きく、40代や50代以降は加齢に従って水準が伸び悩む傾向(低下する傾向)がある。 (すでにかなり古いデータであるが)給与水準の経年的な変化を見ると、1995年においては転職後は給与が高くなる人の割合が多かったが、その後減少していき、2005年においては、転職後は給与が低くなる人の方が多くなっていた。 産業別にみると、既存の労働統計を使って新しい統計指標を計算する方法と結果を紹介する資料集である『ユースフル労働統計 2007』による2003年のデータとしては、卸売・小売業や、金融・保険業では約8割となる一方で、運輸・通信業や電気・ガス・水道業では約6割となっていた。 一方、Tech総研が2004年7月から2005年7月までに転職を経験した22歳から44歳のエンジニア100人を対象にして転職にまつわるさまざまなことを尋ねたアンケート調査の結果によれば、20代前半で35万円、30代後半になると85万円の収入上昇、平均すると転職で年収が約55万円の上昇した、という結果が得られていた。同アンケート回答者100人の転職前平均年収は、454.5万円で、転職によって55.2万円上昇の509.7万円になっていた。結果として約12%の増。年代別にみると、増加幅が最も大きいのが30代後半で年収アップ率は16%と、平均を大きく上回っていた。(「これは30代後半がプロジェクトマネジャーなどマネジメント力を評価されての転職が多く、また転職者側の交渉力も(もっと)若い世代に比べたら高いため、給与的に有利な条件を引き出すことに成功しているのであろう」と分析されてもいた。)ソフトウェア・ネットワーク関連のエンジニアよりはハードウェア関連のエンジニアのほうが年収上昇幅は大きかった。
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