車内ラジオ放送の実施
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/16 23:11 UTC 版)
「南海電7系電車」の記事における「車内ラジオ放送の実施」の解説
1925年4月20日付で、本系列の「和歌号」(552-204-802-203)について、社長名で大阪逓信局長へ無線電話施設願として、アメリカ製「ニュートロダイン」型ラジオ受信機の車載認可申請が実施された。 これは鉄道車両では恐らく日本初の車内ラジオ放送サービスであり、同年5月1日付で認可、直ちに使用が開始されたと見られるが、動作が思わしくなかったのか、以後他の編成へは波及せず、この「和歌号」についても翌年8月24日付で廃止届けが提出されている。 これは受信調整にデリケートなニュートロダイン型受信機が車載に適さず、かつその増幅回路の増幅率が低く実用性に乏しかったことが原因と見られるが、喫茶室の設置や扇風機の搭載などと並び、このようなサービス向上策を積極的に実施した当時の南海の姿勢は、来るべき阪和電鉄開業による乗客の逸走に備えた予防策という意味合いが強かったにせよ、後の冷房電車と並び、評価に値するものであった。
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