赤衛軍の残した痕跡
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 00:26 UTC 版)
「朝霞自衛官殺害事件」の記事における「赤衛軍の残した痕跡」の解説
埼玉県警察は「赤衛軍」という新左翼党派が起こした事件とみて、朝霞警察署に捜査本部を設置し捜査を開始した。捜査の重点は、以下の通りであった。 赤衛軍の割り出し 事件当夜の現場周辺の不審者の発見 遺留品の追跡 一番目の「赤衛軍の割り出し」は困難を極めた。全学共闘会議(全共闘)崩壊後、武闘宣言をした共産主義者同盟赤軍派や京浜安保共闘ですら、警察は表に出ている構成員を把握するのが精一杯で、地下軍事組織は実態すら掴めていない状態だった。 赤衛軍については、『戦斗宣言!!』の文章から次の分析がなされた。 「プロレタリア国際主义(義)万才!」という表現は第四インターナショナル(通称四トロ)系の集団が好んで使う。 「万才」等、簡体字を使用しているのは、親中派の毛沢東崇拝信者と推定できる。 『戦斗宣言!!』は最初のうちは字の大きさが揃い、癖が出ないよう丹念に書かれていたが、時間が無かった為か、裏面になると字が不揃いになっていた。また、「緊急通達」のメモの筆跡と同一人物であることが、誰の目にも明らかであった。あれもこれも自分で書いているという事は、小集団であると考えられた。 また、「緊急通達」のメモは「ネスカフェ」「マックスウェル」「ストロング」「クリープ」「お元気ですか」「かぜ気味です」「見舞いに行きます」「総力あげて突入せよ」「処分せよ」などと商品名を思いつくまま挙げているだけで、暗号指令というよりは寧ろ幼稚な“遊び”すら感じさせた。従って赤衛軍は、毛沢東かぶれのトロツキスト集団で、理論も戦術も消化しきれない小集団であると推定された。
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