赤保木瓦窯跡とは? わかりやすく解説

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赤保木瓦窯跡

名称: 赤保木瓦窯跡
ふりがな あかほぎかわらがきあと
種別 史跡
種別2:
都道府県 岐阜県
市区町村 高山市赤保木町
管理団体
指定年月日 1976.11.09(昭和51.11.09)
指定基準 史6
特別指定年月日
追加指定年月日
解説文: S51-6-016[[赤保木瓦窯]あかほぎがよう]跡.txt: 赤保木瓦窯跡は高山市街地の北西方、見測山丘陵東南傾斜面位置している。
 一帯古くから窯跡分布地として知られるが、約70平方メートル範囲に6基の窯跡検出されている。それらの構造長さメートル前後測る4基の半地下有段登窯と2基の半地下登窯からなる前者は瓦の焼成窯、後者須恵器窯とされ、全体によく旧規保っている。
 瓦窯跡からは軒丸瓦軒平瓦のほか、鬼瓦、隅瓦などその種類きわめて多く各種道具瓦を網羅している。これらのなかには飛騨国分寺用いられた屋瓦と同種のものもあり、国分寺への供給瓦を焼成した窯跡とみて差しつかえない考えられるその時期も国分寺創建期と目される奈良時代後期に始まる窯をはじめ平安時代にかけての窯跡などからなっており、1か所に集中して継続経営されているという点ではきわめて特色みられる重要な遺跡である。
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赤保木瓦窯跡

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/02 16:59 UTC 版)

赤保木瓦窯跡
赤保木瓦窯跡
Akahogi Tile Kiln Site
赤保木瓦窯跡 (日本)
所在地 日本 岐阜県高山市
座標 北緯36度09分39秒 東経137度13分11秒 / 北緯36.16083度 東経137.21972度 / 36.16083; 137.21972
歴史
時代 奈良時代
追加情報
一般公開 あり

赤保木瓦窯跡(あかほぎかわらかまあと/あかほぎがようあと)は岐阜県高山市赤保木町釜洞の見量山(みはかやま)東南斜面にある奈良時代窯跡。ここで生産された瓦は飛騨国分寺で用いられたことが知られている。1976年(昭和51年)11月9日付けで国の史跡に指定された[1]

概要

高山市の市街地北西にある見量山の山中に所在する4つの瓦窯跡から成り、瓦窯の周囲には平安時代から鎌倉時代にかけて使用された2つの須恵器窯跡がある。瓦窯は瓦を焼成するため成形した瓦を並べて焼けるように内部が階段状になっている半地下式の登り窯となっており、奈良時代後期から平安時代にかけて使用されていたとみられている。窯跡からの出土品には軒丸瓦、軒平瓦、丸瓦、平瓦、垂木先瓦や鬼瓦などの多彩な瓦の他、鉄製、坏類が出土している。瓦の一部は飛騨国分寺から見つかったものと同種のものであり、飛騨国分寺の瓦が当窯跡で生産されていたと判明している。出土品の内容は窯ごとに大きな差がないため、大量の瓦を生産するため連続的に構築されたと考えられている。

1945年(昭和20年)4月9日に赤保木史蹟保存会が古くより釜洞と呼ばれていた地を発掘したところ、祝部土器(須恵器)片と瓦、灰、炭が出土して見出された。その後発掘域を広げたところ窯跡が発見され、1948年(昭和23年)12月3日には岐阜県の史跡に指定された。瓦窯には1号窯から4号窯までの番号が付けられており、最も下層にある4号窯から構築され次いで2号窯、3号窯、最後に1号窯が作られ、何度か修復を経たうえで用いられていたことが分かっている。調査の結果、煙出しの一部が土砂により破壊されているものの、状態は2号窯と4号窯で天井部分が残っているなど良好である。窯の大きさは奥行き9メートル前後、幅1メートル前後で、段数は判明しているもので16段と6段のものがある。国分寺の構築に関する重要な史跡であるとして、1976年(昭和51年)に国の史跡に指定された[1]

近隣には平安時代後期の窯跡で岐阜県の史跡に指定されている「よしま古窯跡」がある[2]

脚注

  1. ^ a b 赤保木瓦窯跡(高山市)
  2. ^ よしま古窯跡(高山市)

参考文献

  • 高山市 1952年『高山市史上巻』pp.339-340
  • 船橋正 1998年『岐阜県の文化財』p.309
  • 岐阜県 2003年『岐阜県史 考古資料』pp.800-803

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