資格要件と問題点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/07/01 15:33 UTC 版)
「デンマーク王位継承順位」の記事における「資格要件と問題点」の解説
1953年の王位継承法が基本となっており、前述の通りクリスチャン10世の直系子孫に限るとする血統上の資格が定められている。また、継承資格者は国王および国務会議の同意のない婚姻をした場合、自身及び子孫の継承資格を失うことが定められている。もし継承法に定める王位継承権者が1人も存在しなくなった場合、デンマーク議会は新たな国王を選出して新しい王統を定める権限を行使できる。 しかし継承法の定める同意を得た婚姻をしながら、政治的な観点から王位継承資格を失った例もある。フレゼリク9世の三女アンネ=マリー王女は1964年、ギリシャ王コンスタンティノス2世(デンマーク王子の称号を持つ王家の血族である)と結婚した際、結婚の承認を得る代わりに自身と子孫のデンマーク王位継承権を放棄させられている。 また1968年にフレゼリク9世の次女ベネディクテ王女がドイツ人貴族と結婚した際は、王女の子供(および子孫)たちは義務教育を終了するまで恒常的にデンマーク国内に滞在することが、王位継承資格を認められる条件とされた。王女の3人の子供たちはいずれもこの条件を満たさなかったと見なされ、王位継承資格者と認められず、王位継承順位の序列からも排除されている。彼らが王位継承資格を認められない根拠、ベネディクテ王女の子孫が今後その条件を完璧に満たしたならば王位継承資格を認められるのかどうか、彼らの継承資格の否認は合憲かどうか、といった論点は、いずれも不明確で曖昧なままになっている。ヘンリク・セーレ(Henrik Zahle)を中心とする一部のデンマーク人法学者は、ベネディクテ王女の子孫には王位継承資格があると主張している。
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