貿易と国際秩序
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 03:20 UTC 版)
ヨーロッパは、大規模な国際戦争である30年戦争をへて、1648年からヴェストファーレン条約のもとで勢力均衡がはかられる。この条約によって各国には領土権や法的主権、内政不可侵が定められた。勢力均衡の時代には、スコットランドの思想家デイヴィッド・ヒュームやアダム・スミスらが協調や商業による国家の結びつきを重視しており、これはマキャヴェッリやトマス・ホッブズの政治思想とは異なるものだった。ヒュームは1758年に『貿易の嫉妬について』を書き、貿易による相互利益にもとづく国家の関係を論じた。スミスやリチャード・コブデンは、国際関係において戦争ではなく貿易を優先することを提唱した。スミスは1776年の『国富論』で、隣国の経済的な繁栄は敵対状態ならば危険でも、平和で貿易が行える状態においては自国の繁栄につながると論じた。コブデンは、自由貿易によって軍備の縮小と平和がもたらされると論じた。
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