調教師・騎手・馬主
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 05:00 UTC 版)
調教師や騎手など競馬関係者の免許は地方競馬全国協会より付与され、免許試験も地方競馬全国協会が行う。騎手や調教師の養成や研修を行う施設として、栃木県に地方競馬教養センターがある(ばんえいの養成は行っていない)。ただし、JRA競馬学校の卒業が義務づけられている中央競馬と異なり、地方競馬の厩務員は特別な試験を必要とせず、各地方競馬の厩舎(調教師)と直接雇用契約を結ぶ。開催執務を担う人材は、各主催者の職員が地方競馬教養センターで研修を受けるなどして業務に就いているほか、主催者の要請に応じて一部は地方競馬全国協会からも派遣されている。 騎手は原則として必ずいずれかの競馬場の厩舎に所属することとされているが、南関東公営競馬(浦和・大井・船橋・川崎)では2012年4月1日より、所定の要件を満たした騎手に限って特定の厩舎に所属しない「騎手会所属騎手(中央競馬のフリー騎手に相当)」の制度を導入している。 騎手がレースの際に着用する勝負服は、原則として騎手ごとに固有の服色(騎手服)であるが、ホッカイドウ競馬と南関東公営競馬では例外的に馬主固有の服色(馬主服)を着用しての騎乗を認めている場合もある。なお、中央競馬は馬主服が原則のため、地方競馬の騎手が中央競馬で騎乗する場合も馬主服を着用する。また、地方競馬の競走馬が中央競馬で行われる交流競走(後述)に出走する際、馬主が日本中央競馬会に登録されていない場合は「交流服」と呼ばれる専用の服が日本中央競馬会より貸与される。 騎手は原則として所属する競馬場(地区)内のみでの騎乗となるが、2000年代以降は他地区の地方競馬で期間限定騎乗を行ったり、重賞競走でスポット騎乗を行うなど、活躍の場が広がりつつある。このほか、2007年の倉兼育康を先駆者として、韓国競馬への遠征を行う騎手も現れるようになった。また、多くの女性騎手が各地の地方競馬で活躍していることも特徴となっている。 馬主の審査・登録も地方競馬全国協会が日本中央競馬会とは別に行っており、必要とされる所得額は個人馬主の場合で500万円以上となっている。
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