誰にでも普通にある正常な範囲
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/30 07:09 UTC 版)
「解離 (心理学)」の記事における「誰にでも普通にある正常な範囲」の解説
大学等の退屈な講義の最中に空想の世界へ入り込み、チャイムで我にかえる。 小説やゲームに没入して友達が話しかけてもまったく気がつかない。飲み過ぎた翌朝、昨日のことが全く思い出せない。これらは広い意味での解離ではあるが、だれにでもあり、病的な解離ではない。 DES・解離体験尺度は初期のバージョン 28項目には解離の「正常な範囲」も多く含まれていた。以下はDES 28項目から病的解離指標DES-T の8項目を除いた正常解離指標 (NDI) 20項目の一部である。コリン・ロスの 2軸 4分類でいえば「健康な心理的解離」に相当する。 1. 車を運転した時や、電車やバスに乗っている途中の出来事を、一部または全部を憶えていない時がある。 2. 人の話を聞いている時、その内容の一部または全部を全く聞き憶えていない時がある。 17. テレビや映画を見るとき、その話にあまりにも没入してしまって、周囲の出来事に気づかなくなる。 18. 空想にのめりこみ、それが現実に起きていることのように感じる。 20. 何も考えずに、時間が過ぎるのも気づかないで、ただジッと空(そら)を見つめている。 24. あることを実行したのか、それともしようと考えただけなのか憶えていないときがある。 これらは誰にでも多少はある正常な範囲であり、研究者的には「解離」であっても、一般人の日常的な感覚ではわざわざ「解離」とは呼ばない。 例えば上記の 17.だった者に「没頭してたんでしょ」とは言っても「解離してたんでしょ」とは言わないし、普通の人には会話として成り立たない。
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