語源・語用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/29 16:36 UTC 版)
「狂言」は、道理に合わない物言いや飾り立てた言葉を意味する仏教用語の「狂言綺語」(きょうげんきご)に由来する語である。この語は主に小説や詩などを批評する際に用いられた(例:願以今生世俗文字業狂言綺語之誤 翻為当来世々讃仏乗之因転法輪之縁 - 白楽天)。さらに一般名詞として、滑稽な振る舞いや、冗談や嘘、人をだます意図を持って仕組まれた行いなどを指して「狂言」と言うようになり(後述)、さらに南北朝時代には、「狂言」は猿楽の滑稽な物まね芸を指す言葉として転用され、定着する。 江戸時代中期になると、「狂言」の語は、演劇(歌舞伎や文楽)をはじめとする芸能全般の別称としても広く用いられるようになり、やがて歌舞伎の公的な名称として「狂言」あるいは「狂言芝居」が用いられた。このためにこの項における狂言と区別がつきにくくなり、歌舞伎を「歌舞伎狂言」、この項における狂言を「能狂言」と呼称・表記する場合があった。現代でも、歌舞伎などでは、演目や上演の形式に関する用語に「狂言」の語を用いる(例:通し狂言)。
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