試験・訓練・研修などの教材として使用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 01:34 UTC 版)
「廃車 (鉄道)」の記事における「試験・訓練・研修などの教材として使用」の解説
鉄道の安全を維持するために、多くの会社で毎年事故復旧訓練や防災訓練が行われるが、電車が脱線した時の乗客救助は最重要課題である。しかし、実際に電車を脱線させるだけでも大掛かりになる上、救助訓練を行うと車両を破損することがある。こうなると、実際に営業中の車両を使用する訳にはいかないので、廃車になった車両を解体する前に使うことになる(JR東日本201系など)。その他、車両火災や衝突事故の防止、被害軽減のための実車試験に使用されることも多い(例:脱線試験に用いられた京急1000形電車 (初代)、車両火災試験に用いられた営団地下鉄400形電車)。 これとは別に、会社によっては訓練所で専用の車両を使用している会社もあるが、本線に出ない場合、車籍を抹消した車両を使用している(例に車籍復活前のEF55形1号機など)。 民間に譲渡された車両が、結果として何らかの教材として利用される例もある。千葉県いすみ市にある知的障害者訓練施設「いすみ学園」に譲渡された東急デハ3450形電車は、入所者の自立支援として社会に出たときに鉄道に乗る訓練の教材となっている。かつて東京都自由が丘に存在したトモエ学園では、廃車体を教室として利用していた(のちに卒業生の黒柳徹子が著書『窓ぎわのトットちゃん』で述べたことで知られるようになった)。また、博物館や研修施設ではシミュレーター用に実物の先頭車のカットモデルが転用されることがあり、最前部から1枚目の乗降扉までが使われることが多い。
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