計算上の可視性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/10 22:18 UTC 版)
「宇宙から見える人工構造物」の記事における「計算上の可視性」の解説
人間の裸眼はおよそ280マイクロラジアン(μrad)の角度分解能を持ち、一方で国際宇宙ステーションは高度400キロメートルの軌道を飛んでいる。初等的な三角法の原理からいえば、十分な視力を持つ国際宇宙ステーションの乗員であれば、幅も奥行も112メートル以上ある物体であれば見つけられる可能性があるということである。しかしこれは理論上であって、実際に寸法が高々100メートル単位の物体は宇宙からは正体不明のしみのように見えるだけだろうし、それですら大気の状態や物体周辺とのコントラストといった要因が影響しない場合に限られる。 他方で国際宇宙ステーションから地上に描かれた言葉を読めるかということを考えるとすれば、やはり三角法と約18角度分(約5,000μrad)というそれ以下では可読性の落ちる文字サイズを使うとして、宇宙から言葉を明瞭に判読するためには、どんなに好条件のもとでも、一字一字にはおよそ2キロメートルほどの文字高さが必要になる。
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