補強土壁の構成部材
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/13 03:10 UTC 版)
補強材 支圧抵抗により補強効果を発揮するアンカープレート付棒鋼、摩擦抵抗力により補強効果を発揮する帯状鋼材、鋼製網や高分子材料製の格子状または面状のジオテキスタイル、並びに摩擦抵抗+支圧抵抗+せん断抵抗の三位一体で地震に対しても補強効果を発揮するチェーン(鎖)などが存在する。永久構造物としての機能を確保するためには鋼製補強材・チェーンの腐蝕やジオテキスタイル補強材の物理的・化学的安定性といった長期耐久性が保証されなければならない。 壁面材 壁面材にはコンクリートパネル、コンクリートブロック、鋼製枠(溶接金網、エキスパンドメタル)、場所打ちコンクリートなどがある。補強土壁は、ある程度の変形を許容すること、全体が柔な構造であることが従来の擁壁とは異なる特性である。また、鋼製枠の壁面材は、植生シート・植生マットなどを併用することにより壁面を植生させるなど修景に優れたものとすることが可能。 盛土材 補強土壁に用いる盛土材は、補強材との適合性に留意する必要がある。特に摩擦抵抗力系の補強土壁は、補強材の引抜き抵抗力が十分得られるような盛土材を選定する必要がある。支圧抵抗力系の工法は、一般に盛土材の適用範囲が広いのが特長であるが、支圧抵抗力系の工法であっても、スレーキング率が30%を越える岩砕材料、有機質土、高液性限界の粘性土などは盛土材料として適さない。
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