補強選手
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/05 14:23 UTC 版)
「補強選手制度」は都市対抗野球独特のシステムで、各地区代表のチームが同地区の地方予選で敗退したチームから大会限定で、最大3名まで選手をレンタルすることができる制度である。場合によっては、地区予選で敗退したチームメイトが本大会でそれぞれ違うチームのユニフォームを着て対戦するケースもある。なお、前年度優勝チームは本大会に推薦出場することができる代わりに、補強選手制度を使用することはできない(ただし、推薦を辞退し地区予選に参加して本大会出場を決めれば、補強選手制度を使用することが可能であり、過去にはそのような事例もある(後述))。 各チームが「都市代表≒地区代表」として出場している所以であり、出場チームにとっては自らのチーム弱点を補うというメリットがある 一方で、補強選手によりチームの陣容が変わるため、ある意味では賭けともなる。また、選手にとっては、10年連続で自分の所属しているチームが本戦に出場することはきわめて困難であり、コンスタントに補強選手に選ばれることが10年連続出場表彰(後述)に不可欠である。 公認野球規則1・11(a)(1)により、同一チームの選手は同一のユニフォームを着用することが義務付けられているため、本大会出場チームは補強選手のユニフォームを用意することとなる。多くの場合で補強選手に与えられる背番号は自チームの選手が使う番号(おおむね1桁から20番台)よりも大きな30番台であるが、自チームの選手が使用する背番号に空き番号がある場合、補強選手が空き番号をつけることもある。また、場合によっては補強先チームでベンチ入り登録から漏れた選手がつけていた背番号をつけることもある。補強選手は本戦開幕日の2週間前の日からチームに合流する。その間に公式戦が行われた場合、大会主催者の判断で補強選手が合流先チームの一員として試合に出場することも可能である。 同地区内での補強が行われるため、ライバルチームに補強されるケースが多くなるが、補強に選出された選手はこれを拒むことができないとされている。 なお、補強選手を選ぶことは出場チームの義務ではなく、補強選手制度を使わない、あるいは1~2名のみ補強するというケースも珍しくない。最近では企業チームの減少が進み、有力チームの大半が本戦に出場することから補強選手を選ぶことができず、結果として本戦に補強なしで挑まざるを得ないチームが続出している。また、クラブチーム所属の選手は仕事の融通も難しく選出しづらい事情もある。そのため第81回大会(2010年)から1チームの補強選手の上限が引き下げられた(後述)。 その後、所属チームの休部、解散等によって、以前補強選手として招集されたチームに移籍するケースもある。
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