虫刺被害と治療
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/12 21:30 UTC 版)
幼虫に触れると見舞われる激しい痛みは、地方名のひとつ「デンキムシ(電気虫)」の由来である。これは、外敵を察知した幼虫が全身の棘の先から毒液を一斉に分泌するためである。体を光にかざすと、すべての針の先から液体が分泌されていることがわかる。 刺激はかなり強く、場合によっては皮膚に水疱状の炎症を生じ、鋭い痛みの症状は1時間程度、かゆみは1週間程度続くことがある。卵をつぶしたり触れたりしてもかぶれるほか、種類によっては繭に毒毛を付けているものがある。刺された場合にはすぐに流水で毒液と棘を洗い流し、棘が残っていれば粘着テープなどで除去する(患者はかなりの痛みを感じているので、配慮が必要)。その後、市販の虫刺されの治療薬を塗るとよい。症状が酷い場合や目に入った場合には、医師の治療を受ける。正確な毒成分は解明されていないが、ヒスタミンやさまざまな酵素を成分とした非酸性の毒だとされている。中和目的にアンモニア水を塗っても効果は無く、抗ヒスタミン剤やアロエの葉の汁を塗布するのが有効とされる。ひどい場合には、皮膚科などでの処置が必要である。 駆除には、BT剤やピレスロイド系物質含有の殺虫スプレー(蚊、ゴキブリ用など)が効果的である。
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