薬物やアルコールによる影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 07:53 UTC 版)
「うつ病」の記事における「薬物やアルコールによる影響」の解説
「気分障害#アルコール誘発性気分障害」および「気分障害#ベンゾジアゼピン誘発性気分障害」も参照 DSM-IVでは、その原因が「物質の直接的な精神的作用」に起因すると判断される場合は、気分障害の診断を下すことはできないとしている。うつ病に似た症状が物質乱用や薬物有害反応により、起こされていると判断される場合、それは物質誘発性気分障害と診断される。 アルコール依存症または過度のアルコール消費は、うつ病の発症リスクを大幅に増加させる。また、逆にうつ病が原因となり、アルコール依存症になる場合もある(誤った自己治療)。 ベンゾジアゼピンは不安障害や不眠症の人が服用する薬である。アルコールと同様に、ベンゾジアゼピンは大うつ病発症リスクを増加させる。この種類の薬は不眠・不安・筋肉痙攣に広く使用されている。このリスク増加はセロトニンとノルアドレナリンの減少など、薬物の神経化学への効果が一因である可能性がある。ベンゾジアゼピン系の慢性使用も抑うつを悪化させ、うつ症状は遷延性離脱症候群の1つである可能性がある。2010年の厚生労働科学研究によれば、実際には睡眠薬、抗不安薬としてベンゾジアゼピン系などが多く処方されているが、長期の安全性については疑問があるため適正使用ガイドラインなどが検討課題であると述べられている。 メタンフェタミン乱用も抑うつを引き起こすとして広く知られている。
※この「薬物やアルコールによる影響」の解説は、「うつ病」の解説の一部です。
「薬物やアルコールによる影響」を含む「うつ病」の記事については、「うつ病」の概要を参照ください。
- 薬物やアルコールによる影響のページへのリンク