著書の出版
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1991年には著書『トルコのもう一つの顔』(中央公論社)を出版した。実体験を元に、トルコ政府による少数民族弾圧の実態を綴った告発書であった。この本において、それまでほとんど知られていなかった、あるいはクルド語の方言と見なされていたザザ語がクルド語とは別の独自の言語であり、その使い手であるザザ人もクルド人とは異なる存在であるとの見解を自らの現地調査から提示した。また、アレヴィー派がイスラム教とは似て非なる別個の宗教であるという指摘も行った。 同書を出版した動機の一つは自身の命を守るためだったという。小島は暗殺されるおそれから調査の成果をなかなか発表できずにいたが、周囲から「広く一般社会に向けて出版することで、かえってトルコ政府は圧力をかけにくくなるはずだ」と助言を受けたことが執筆のきっかけとなった。
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