トーマス・ジョンソンによる改訂
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「ジョン・ジェラード」の記事における「トーマス・ジョンソンによる改訂」の解説
1597年版のThe Herball or Generall Hiftorie of Plantes. は、ヨーロッパの植物研究の成果をまとめ、膨大な植物を紹介する大著だったが、誤記が多いなど批難をあびた。しかし、ジョン・パーキンソンの本草書が出版されるまで1世紀の間ライバルもなく、パーキンソンの著書の出版が噂されるまで改訂されなかった。噂が流れると、ジェラードの相続人は、著名な薬種商で植物学者のトーマス・ジョンソン(Thomas Johnson)に改訂を依頼した。ジョンソンは、薬種商としての経験・観察と、植物学者としての専門知識を生かして、大幅な修正と1,700ページにおよぶ加筆、植物と2,776枚の図版の追加を行い、歴史に関する優れた序論を書き加えた。 1633年に改訂版が出版され、実用的で役立つ本草書として人気を博した。この改訂でジェラードの版よりはるかに高い水準になり、信頼性の高い本草書としての地位を確立し、18世紀から19世紀のはじめまで植物学者に利用された。 改訂の度に植物が追加され、約2,800の植物の解説と約2,700のすばらしい図版が掲載された。今日私たちが親しんでいるハーブの多くがとりあげられており、それぞれの薬効が的確に記述されている。 ジョンソンは植物学の優れた自著も残したが、清教徒革命で王党派について戦い、戦闘の傷がもとで早世した。
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