著名な外典福音書
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/20 01:30 UTC 版)
正典におさめられなかった福音書であってもスタイルや内容において正典の福音書と共通点のあるものもある。他にもQ資料のような「語録」と呼ばれるイエスのことばを集めた資料があったことも推定されている。 著名な外典福音書には以下のようなものがある。 トマスによる福音書 フィリポによる福音書 ペトロによる福音書 (マグダラの)マリアによる福音書 エジプト人の福音書 ヘブライ人の福音書 真理の福音書 ユダの福音書 テトロの福音書 以上のリストのほとんどはナグ・ハマディ写本から発見されたグノーシス主義的資料と呼ばれるものであり。正典資料とは異なる視点からイエスをとらえている。 福音書としてはやや逸脱するが、イエスの母マリアを中心にイエス誕生までの物語を描いた『ヤコブ原福音書』、『トマスによるイエスの幼児物語』なども2世紀ごろには成立し、広く読まれて宗教画などにも影響を与えている。 他にも厳密には外典には含まれないが、古代でなく中世以降に福音書の形式を借りて書かれたものもある。たとえば『バルナバによる福音書』は中世にはいって書かれたものである。また近代以降に書かれた『宝瓶宮福音書』(リバイ・ドーリング)、『イッサの生涯』(発見者と称するニコラス・ノトヴィッチが書いたと考えられている)などもある。
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