マリアによる福音書
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/11 18:40 UTC 版)
マリアによる福音書(まりあによるふくいんしょ)は、グノーシス主義の福音書文書の1つである。
注釈
- ^ 当時マリヤと呼ばれている女性は複数いたとされている。マリハムが、そのうちのどのマリアであるかの確証はない。そのため、この文書においては、マリハムと呼ばれていたマリヤであると読み取ることができる
- ^ 四福音書の編集者によって、問題のあるマグダラのマリアが、イエスの愛した弟子であるかのように編集されたので、マグダラのマリアとマリヤムが同一人物とみなされるようになった、という見解もある。
- ^ このときペテロには、「マリアは自分たち弟子が聞いたこともないようなイエスの言葉を多く聞いている」という認識を持っていたが、彼女がイエスの弟子の一人であるとは認めていなかったようだ。彼はマリアに対して、「イエスの愛した女性たちの一人」という言い方をした。(マリア福音書10)
- ^ 「淫行、盗み、殺人、姦淫、貪欲、悪意」までは、複数形で言われており、それらの具体的な行為が意味されている。「奸計、好色、よこしまな眼、瀆言、高慢、無分別」までは単数形。それらで表される心のあり方に主眼点があるとされている[8]。
- ^ 四福音書の中には、ペトロはイエスの話をほとんど理解していないことがいくつか記されている。宣教に行くのに何も持っていくなと命令されていたのに、ペトロは剣を隠し持っていたとされていることも、その一つである。ゲッセマネで彼は、敵に切りつけたことが伝えられている。
- ^ 罪を犯す人間がいるのであり、パトスが無秩序をもたらすとされている[15]。
- ^ 主の祈りにおいては、罪よりも悪からの救いが祈られている。ナザレのイエス#イエスとヨハネ参照。
- ^ 真の知恵から真理を求める者は誰でも、自らを翼にして飛翔し、「欲情」から逃れることが出来る[18]。
- ^ 人間の中から出てくる悪い思いの原因となる心のあり方には、奸計、好色、よこしまな眼、瀆言、高慢、無分別、などがあるとされる[19]。
- ^ ここでは、心魂がパトスから解放されて昇ってゆく様が語られている。物質さえも悪とはみなされていない[15]。
- ^ あなたたちは全き者となれ、あなたたちの天の父が全き者であるように。マタイ5:48
- ^ あなた方は神々である。ヨハネ10:34
出典
- ^ 『ナグ・ハマディ文書 II 福音書』p.121の注10。
- ^ マルコ7:22。
- ^ 岩波書店マリヤ福音書【7】
- ^ a b 『ナグ・ハマディ文書 II 福音書』、p.353解説。
- ^ 『マグダラのマリアによる福音書』p.258
- ^ マルコ4:33。
- ^ マルコ7:21。
- ^ 岩波書店「新約聖書」2004年、p.31。
- ^ 使徒行伝11:7。
- ^ 『ナグ・ハマディ文書 II 福音書』p.8、序にかえて。
- ^ 『マグダラのマリアによる福音書』p.285。
- ^ 『マグダラのマリアによる福音書』p.234。
- ^ 『失われた福音-「ダ・ヴィンチ・コード」を裏付ける衝撃の暗号解読』p.148。
- ^ 『失われた福音-「ダ・ヴィンチ・コード」を裏付ける衝撃の暗号解読』p.150。
- ^ a b 『ナグ・ハマディ文書 II 福音書』p.352。
- ^ ルカ7:47。
- ^ コリント第2の手紙11:10
- ^ 『ナグ・ハマディ文書 II 福音書』p.45、闘技者トマスの書8。
- ^ 岩波書店『新約聖書』p.31。マルコ7:22。
- 1 マリアによる福音書とは
- 2 マリアによる福音書の概要
- 3 マリアによる福音書の信念
- 4 登場人物
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