著作権の効力
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/20 16:03 UTC 版)
著作権侵害が成立するには、21条~28条が規定する著作権の効力の範囲内で著作物が利用されていることが必要である。著作権法は、著作物の利用行為のうち、以下の態様によって著作物を利用する権利を著作者に専有させている。したがって、以下の行為が、著作権の効力が及ぶ範囲での著作物の利用に該当する。 著作物を複製する行為(21条) 著作物を公に上演、演奏する行為(22条) 著作物を公に上映する行為(23条) 著作物を公衆送信(自動公衆送信の場合は、送信可能化を含む)する行為(23条1項) 公衆送信されるその著作物を、受信装置を用いて公に伝達する行為(23条2項) 言語の著作物を公に口述する行為(24条) 美術著作物または未発行写真著作物を、これらの原作品により公に展示する行為(25条) 映画著作物を、その複製物により頒布する行為(26条1項) 映画著作物において複製されている著作物を、当該映画の著作物の複製物により頒布する行為(26条2項) 著作物(映画著作物を除く)をその原作品または複製物の譲渡により公衆に提供する行為(26条の2) 著作物(映画著作物を除く)をその複製物の貸与により公衆に提供する行為(26条の3) 著作物の翻訳、編曲、翻案等により、2次的著作物を作成する行為(28条) 日常語としての「利用」には、著作物を読んだり視聴したり、プログラムを実行させること(「使用」)も含まれるが、上に列挙した著作権については「使用」は規定されていないため、上に列挙した著作権に対する侵害は基本的には成立しない。ただし、一部の権利侵害類型では「使用」を要件の一部とする場合もある(法113項2項など)。
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