菅井流角交換三間飛車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/30 10:23 UTC 版)
「角交換振り飛車」の記事における「菅井流角交換三間飛車」の解説
△持ち駒 角 ▲持ち駒 角第10-a図 △3二飛まで △持ち駒 角 ▲持ち駒 角第10-b図 △3四金まで 阪田流向かい飛車の出だしから、三間に振るのが菅井流角交換三間飛車である。振り飛車のアイデアを数多く生み出す菅井竜也の名が冠された三間飛車で、初手から▲7六歩△3四歩▲2六歩△3二金▲2五歩△3三角▲同角成△同金▲6八玉の阪田流向かい飛車の出だしから△3二飛と振る。 この△3三金型角交換三間飛車は坂田三吉のライバルであった関根金次郎が指したこともある。 この指し方は2017年8月29、30日の第58期王位戦五番勝負第5局、先手羽生善治王位対後手菅井竜也挑戦者で現れた。菅井には初タイトルが懸かっていた一局であったが、そのような大一番で披露したことも話題となった。緊張のあまり飛車を振り間違えたかなどというジョークも飛び出したほどであるが、この作戦が生きて、菅井は自身初のタイトルを獲得した。岡山県出身のタイトル保持者は森安秀光九段が1983年に棋聖位を獲得して以来34年ぶりのことであるが、菅井流三間飛車の原型は奇しくも森安九段の将棋にある。第10-a図は1993年3月29日の王将戦、対畠山成幸戦で、実戦は▲7七銀△6二玉▲6八玉△7二玉▲7八玉△8二玉▲4六歩△7二銀▲4七銀△4二銀▲5八金右△3四金と進んでいる。 第10-b図が駒組みが進んだところ。△3五歩と位を取って、△3四金と前進する。以下△3三桂から2五の歩を取ってしまうのが狙いで、この金が活躍するかが勝敗を分けることになる。振り飛車は2から4筋方面で、居飛車は玉頭方面でポイントを狙う戦いとなる。
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