荷役エリア
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 13:44 UTC 版)
貨物の積卸を荷役(にやく)という。コンテナターミナルの岸壁には「ガントリークレーン」が設置され、コンテナ船でのコンテナの積み卸しを効率的に行なっている。レールに乗ったガントリークレーンが稼動している荷役エリアは「エプロン」とも呼ばれる。1万個以上のコンテナを積む巨大コンテナ船が入港、接岸すると5-7台のガントリークレーンが同時に働いて、「シャーシ」または「ハスラー」と呼ばれるセミトレーラーに積む。これらの車両は多くがコンテナヤード内までコンテナを運ぶ役目を担っている。コンテナ船への積込はこれと逆の手順となる。これは「トランスファークレーン方式」と呼ばれる一般的な方法だが、他にもストラドルキャリアという専用の荷役機械を使う「ストラドルキャリア方式」や、コンテナをシャーシに積載したままコンテナヤードに平置きする「オンシャーシ方式」などもある。いずれの方式も国際海運に使用される大型コンテナ船の経済効率は港湾での荷役時間の短縮が重要な要素となっており、昼夜を問わず短時間での作業完了が求められる。 特に大きなガントリークレーンは、スーパーガントリークレーンと呼ばれ、アウトリーチと呼ばれるブームの前方可動範囲が50mもあるので、横方向に18列までコンテナが積まれた巨大コンテナ船にも対応できるが、世界最大のコンテナ船「エマ・マースク」では船幅56.4mでコンテナはデッキ上の積列が22列に達しているため、さらに大型のガントリークレーンを用いないと片側からは届かない。 1つのガントリークレーンで35-40個/時間程度の効率で荷役できる。
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