荒木の発言に対する反応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/02 10:01 UTC 版)
「竹槍三百万本論」の記事における「荒木の発言に対する反応」の解説
荒木の一連の発言に対する解釈はさまざまであるが、戦後においては当時の日本陸軍の非科学性と精神論を象徴する発言として取り上げられることが多い。一方で、菅原裕による、この竹槍発言は悪質なデマであり荒木は実際には科学兵器を重視していた、とする反論もある。 また、石橋湛山は竹槍三百万本論について、荒木は「只だ万已むを得ざれば、竹槍でも戦争は出来る。其の場合には損害は勿論甚だ大きいが、之れを忍ぶ意力が国民にありさえすれば、戦争にはそれでも勝てる」という意見であったのに対し、世間からは「竹槍300万本さえあれば、他の武器は無用」という主張だと誤解を受けていると評している。石橋によれば、竹槍三百万本論に関する荒木の発言は、満州事変の頃に荒木が参加した参謀本部での戦術研究において、英米等の敵軍が本土上陸を行う段階となった場合に本土全域でゲリラ戦を展開すれば敵軍に抵抗できる、という結論に基づく発言であり、少なくとも戦闘機などの近代兵器が未発達だった当時の状況では一定の根拠に基づくものであったという。また、無制限に軍備の拡張をすれば国力の消耗につながり国防を全うすることができなくなる以上は、国を挙げて敵の侵入を撃退しようという国民の決意が戦勝の最大の条件となるという意味もあったという。
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