茨木和生とは? わかりやすく解説

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茨木和生

茨木和生の俳句

お尻から腐つて来たる瓜の馬
もの書いて棲まむ半裂とならば
ミス卑弥呼準ミス卑弥呼桜咲く
傷舐めて母は全能桃の花
夕刊のなき信州の大夕焼
学校が平地の最後雪の峯
学校へ一里は歩く竹の秋
山桜もみぢのときも一樹にて
枝々の紅さす桜初詣
極月の水を讃へて山にをり
正月の地べたを使ふ遊びかな
海女戻る安乗中学横切りて
睦ごとはこのごろとんと桜餅
筒鳥の空にも水の音がせり
鰯雲この一族の大移動
 

茨木和生

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/09 07:07 UTC 版)

茨木 和生(いばらき かずお、1939年1月11日[1] - )は、奈良県出身の俳人。本名は和男[1]

来歴

奈良県生駒郡郡山町(現・大和郡山市)生まれ[1]奈良県立郡山高等学校大阪市立大学文学部卒業後[1]高槻中学校・高等学校教諭(古文担当)を長く勤めた。

高校時代の1956年、創刊したばかりの「運河」に入会し右城暮石に師事[1]。また暮石の紹介で「天狼」に入会し山口誓子にも師事[1]、天狼青年句会で指導を受ける。1986年、「運河」の「運河集」選者。1991年、暮石から継承し「運河」主宰[1]。1997年、『西の季語物語』により第11回俳人協会評論賞[1]、2002年、句集『往馬』により第41回俳人協会賞[1]、2014年、句集『薬喰』により第13回俳句四季大賞を受賞[1]。2016年、句集『真鳥』で第31回詩歌文学館賞俳句部門受賞[1][2]。2017年、句集『熊樫』で第9回小野市詩歌文学賞受賞[1][1]。2022年、「運河」主宰を谷口智行に譲り、名誉主宰に就任[1]

代表句に「傷舐めて母は全能桃の花」(『木の國』所収)、「水替の鯉を盥に山桜」(『遠つ川』所収)など。現在「運河」主宰、「晨」「紫薇」同人、「あの会」会員。俳人協会副会長、奈良県俳句協会会長、大阪俳人クラブ顧問、日本経済新聞「俳壇」選者、朝日新聞奈良版「朝日大和俳壇」選者などを務める。

著書

句集

  • 『木の國』 飛鳥書房、1979年
『木の國』 邑書林〈邑書林句集文庫〉、1998年
  • 『遠つ川』 禽獣舎、1984年
  • 『野迫川』 禽獣舎、1988年
  • 『丹生』 富士見書房、1991年
  • 『現代俳句文庫6 茨木和生句集』 ふらんす堂、1993年 
  • 『三輪崎』 熊野大学出版局、1993年
  • 『倭』 角川書店、1998年
  • 『往馬』 ふらんす堂、2001年
  • 『季語別 茨木和生句集』 ふらんす堂、2003年
  • 『畳薦』 角川書店、2006年
  • 『椣原(しではら)』 文學の森、2007年
  • 『山椒魚』 角川書店、2010年
  • 『薬喰』 邑書林、2013年
  • 『真鳥』 角川文化振興財団、2015年
  • 『熊樫』 東京四季出版、2016年
  • 『潤(じゅん)』 邑書林、2018年
  • 『恵(めぐ)』 本阿弥書店、2020年
  • 『わかな』 朔出版、2023年

評論・エッセイ・入門書

  • 『西の季語物語』 角川書店、1996年
  • 『俳句入門 初心者のために』 朝日新聞社、1997年
  • 『のめ』 蝸牛社、1997年
  • 『多作こそ飛躍への力 俳句上達講座』 朝日新聞社、2002年
  • 『季語別茨木和生句集』 ふらんす堂、2003年
  • 『季語の現場』 富士見書房、2005年
  • 『旬の菜時記』(宇多喜代子大石悦子共著) 朝日新聞出版〈朝日新書〉、2009年
  • 『季語を生きる』 邑書林、2016年

参考文献

  • 坂口昌弘著『平成俳句の好敵手』文學の森
  • 『現代俳句大事典』 三省堂

脚注

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n 名誉主宰について”. 運河俳句会. 2024年2月29日閲覧。
  2. ^ 詩歌文学館賞受賞作品・選評”. 日本現代詩歌文学館. 2016年12月26日閲覧。

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