茂浦半島
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/30 09:37 UTC 版)
茂浦半島は、夏泊半島の西側に突き出た、東西3キロメートルほどの岬である。周囲は断崖になっており、高いところでは落差100メートルほどにもなる。半島の先端部には双子島、半島の南には茂浦島があり、いずれも好漁場として知られる。 半島の付け根にある茂浦地区では江戸時代に海水を煮詰めて製塩が行っていた。最盛期には年間6000俵もの塩を産出し、塩は青森に運ばれて米と交換されていた。地域には塩釜神社が祀られている。 茂浦は水産業の拠点にもなっており、1966年(昭和41年)から1967年(昭和42年)にかけて青森県が約2億円を投じ、県立の水産総合研究センター増養殖研究所(地方独立行政法人青森県産業技術センター、旧・青森県水産増殖センター)を開設した。同所はホタテガイの養殖研究などを担っており、青森県の水産業の重要基地に位置づけられている。 茂浦半島から南へ1キロメートルほど沖合にある茂浦島は、周囲約1.4キロメートル、最高地の標高107メートルの無人島である。大正時代にキツネの繁殖事業が試みられ、秩父宮・高松宮が1921年(大正10年)に養狐の状況を視察に訪れている。島でのキツネの繁殖自体には成功したが、成獣になると島から逃げ出したりするものがあり、事業化には至らなかった。
※この「茂浦半島」の解説は、「夏泊半島」の解説の一部です。
「茂浦半島」を含む「夏泊半島」の記事については、「夏泊半島」の概要を参照ください。
- 茂浦半島のページへのリンク