臨時合併
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/14 14:26 UTC 版)
もともとこの地区、香川郡香川町寺井地区は香川郡大野郷に属し、寺井村という独立した村だった。それが1890年(明治23年)2月に近代村制を施行するにあたり、隣接する大野村と合併し大野村大字寺井となった。それから65年後、高松市の第五次合併のおよそ1年前に大野村は隣接する浅野村、川東村と合併し香川町が新設された。 しかし合併後の寺井地区は香川町の中心部からかなり離れた北部に位置することになり、公共施設、交通機関をはじめ日常生活における繋がりは隣接する一宮村との方が密であった。そのような事情から一宮村の高松市合併論が確実視され始めたのを機に、この寺井地区を香川町から分離し一宮村へ合併する運動が起った。そして香川町議会は寺井地区の一部0.68km2、105世帯の香川町からの分離を認め、1956年(昭和31年)9月5日この寺井地区の一部が一宮村へ編入された。高松市第五次合併で一宮村が高松市と合併する25日前であった。 寺井地区の一部が一宮村へ編入され、一宮村が高松市に合併された後、香川町に残された寺井地区で再び香川町からの分離運動が起った。この時の住民運動は賛成派と反対派双方の激しい対立で、板挟みとなった合併推進委員夫妻が自殺にまで至るという壮絶なものであった。香川町側はこの事態に収拾をつけられず、1958年(昭和33年)4月1日その希望地区0.36km2、68世帯だけを再分割し高松市に編入させた。 これより先に一宮村を合併した高松市は、旧寺井地区に寺井町を新設していたので、後に受け入れた香川町寺井地区もこの寺井町へ組み入れられた。
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