臨床的知見
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/12/11 09:39 UTC 版)
ブリモニジンは開放隅角緑内障または高眼圧症の患者の眼内圧の低下のために使用される。Combiganというチモロールとの合剤も市販されている(日本ではブリモニジンの合剤は未承認)。 アメリカでの多施設共同無作為試験では、チモロール群と比較してブリモニジン群は4年間における視野狭窄を1/3に減少させることができた(ブリモニジン群では5/45人、timolol群では18/56人)。その一方で眼に対するアレルギーはチモロール群と比較してブリモニジン群が有意に多かった。 既にプロスタグランジン関連薬によって長期間の眼圧降下療法が実施されている緑内障患者に対してのブリモニジンの上乗せ効果について臨床試験が行われている。ブリモニジン群134例、プラセボ群132例で臨床試験が実施され、プラセボ群に対して有意差をもって眼圧低下効果が上乗せされることが確認されている。 ブリモニジンの点眼によって4週後の収縮期及び拡張期血圧の変化について検討したところ、点眼開始日と比較して血圧が有意に低下することが知られている。中枢性の交感神経抑制によると考えられる。2-7歳の幼児及び小児で高頻度(25-83%)に傾眠が認められており、同様に全身的のアドレナリンα2受容体作動性の効果とされる。眠気、めまい、徐脈、起立性低血圧などが副作用として高頻度に発生することが知られている。このため低出生体重児、新生児、乳児又は2歳未満の幼児には投与が推奨されていない。 局所的な副作用としては、結膜炎(アレルギー性結膜炎を含む)8.56%、点状角膜炎6.76%、眼瞼炎(アレルギー性眼瞼炎を含む)4.50%、結膜充血3.83%、眼そう痒症2.25%、眼の異常感1.13%、接触性皮膚炎0.90%などの粘膜刺激反応が知られる。
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