脱カドミウムの動き
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/06 09:26 UTC 版)
ヨーロッパでは、カドミウムの人体への蓄積を防ぐため、カドミウムを含む製品の製造・輸入に関してRoHSとして知られる厳しい制限を課している。 2001年、ソニー・コンピュータエンタテインメントは、オランダ政府より、ゲーム機のPS oneの周辺機器から基準値を超えるカドミウムを検出したとして、対応策を求められた。配線の赤いビニール被覆の顔料として、カドミウムの化合物が用いられていた事が原因であった。ソニー・コンピュータエンタテインメントは欧州全域で100億円以上の費用を投入し、製品の回収と対策品の置き換えを余儀なくされた。この出来事は、世界の電機部品メーカーに強いショックを与え、工業製品の生産現場からカドミウム離れが起こった。 前後して市販の二次電池も、負極に水酸化カドミウム Cd(OH)2 を使用するニッケル・カドミウム蓄電池(いわゆるニッカド電池)から、より大容量でかつカドミウムを使わないニッケル・水素蓄電池・リチウムイオン二次電池への転換が進められている。
※この「脱カドミウムの動き」の解説は、「カドミウム」の解説の一部です。
「脱カドミウムの動き」を含む「カドミウム」の記事については、「カドミウム」の概要を参照ください。
- 脱カドミウムの動きのページへのリンク