線形応答関係とは? わかりやすく解説

線形応答理論

(線形応答関係 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/14 01:10 UTC 版)

線形応答理論(線型—、せんけいおうとうりろん、: linear response theory)は、熱平衡状態にある系に、磁場電場などの外場が加わった時、その外場による系の状態の変化(応答)を扱う理論である。非平衡な状態を扱うための理論として、その形成には久保亮五、森肇、冨田和久、中野藤生中嶋貞雄ら日本人研究者が大きく貢献しており、特に久保亮五は代表者として彼らの仕事をまとめたことで有名になった(一例:[1])。


注釈

  1. ^ この手の議論は1953年に高橋秀俊がすでに指摘していた[21]

出典

  1. ^ R. Kubo, J. Phys. Soc. Jpn., 12, (1957) 570.
  2. ^ 宮下精二『有限温度の物理学』丸善、2004年
  3. ^ 早川尚男『臨時別冊数理科学 SGCライブラリ 54 「非平衡統計力学」 2007年 03月号』サイエンス社、2007年。 
  4. ^ P. Langevin, C. R. Paris, 146, 530, (1908)
  5. ^ J. B. Johnson, Nature, 119, 50, (1927)
  6. ^ H. Nyquist, Phys. Rev. 31, 101, (1928)
  7. ^ L. Onsager, Phys. Rev. 37, 405, (1931), ibi, 38, 2265, (1931)
  8. ^ J. Yvon, La théorie statistique des fluides et l'équation d'état (Paris, Hermann, 1937)
  9. ^ J. G. Kirkwood, J. Chem. Phys. 3, 3, (1935), ibid 7, 919 (1939)
  10. ^ M. Born, M. S. Green, Proc. Roy, Soc. London A 190, 445, (1947)
  11. ^ A General Theory of Liquids (Cambridge University Press, 1949), N. N. Bogoluibov, J. Phys. USSR. 10, 180, (1946)
  12. ^ H. B. Calenn, T. A. Welton, Phys. Rev. 83, 34, 1951)
  13. ^ M. S. Green, J. Chem. Phys. 20, 1281, (1952), ibid, 22, 398, (1954)
  14. ^ H. Takahashi, J. Phys. Soc. Jpn. 7, 439, (1952)
  15. ^ R. Kubo, K. Tomita, J. Phys. Soc. Jpn. 9, 888, (1954)
  16. ^ R. Kubo, J. Phys. Soc. Jpn. 12, 570, (1957)
  17. ^ 中野藤生,物性論研究 84,25,(1955). H. Nakano, Prog. Theor. Phys. 15, 77, (1956)
  18. ^ S. Nakajima, Adv. Phys. 4, 363, (1955), 中嶋貞雄, 物性論研究, 88, 45, (1955)
  19. ^ M. La, Phys. Rev. 190, 1921, (1958)
  20. ^ R. P. Feynman, unpublished.
  21. ^ N.G. van Kampen, Physica 5, 279, (1971).



線形応答関係

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/28 18:28 UTC 版)

線形応答理論」の記事における「線形応答関係」の解説

詳細は「応答関数」を参照 時刻 t = − ∞ {\displaystyle t=-\infty } で熱平衡状態にあった系に,摂動加わったときの物理量 A {\displaystyle A} の期待値 ⟨ A ⟩ {\displaystyle \langle A\rangle } の変化 Δ A {\displaystyle \Delta A} を考える。(ただしAとして「変位」の場合と「流れ」の場合があり、それぞれ結果異なることに注意が必要である。) Δ A = ⟨ A ( t ) ⟩ − ⟨ A ⟩ e q {\displaystyle \Delta A=\langle A(t)\rangle -\langle A\rangle _{\mathrm {eq} }} 摂動が H ′ ( t ) = − B F ( t ) {\displaystyle H'(t)=-BF(t)} と書けるとする.つまり物理量 B {\displaystyle B} とそれに共役外部力 F ( t ) {\displaystyle F(t)} で書けるとする. 時刻 t = t ′ {\displaystyle t=t'} に瞬発的な外力 F ( t ) = δ ( t − t ′ ) {\displaystyle F(t)=\delta (t-t')} が働いた時, Δ A {\displaystyle \Delta A} は(線形)応答関数(またはインパルス応答関数) Φ A B ( t − t ′ ) {\displaystyle \Phi _{AB}(t-t')} を用いて以下のように表せる.これを線形応答関係という. Δ A = ∫ − ∞ t Φ A B ( t − t ′ ) F ( t ′ ) d t ′ {\displaystyle \Delta A=\int _{-\infty }^{t}\Phi _{AB}(t-t')F(t')dt'}

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