総合的な問題点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/08 06:20 UTC 版)
「ジェイコム株大量誤発注事件」の記事における「総合的な問題点」の解説
上記に挙げてきた双方の問題点を踏まえ、客観的に結論づけると、下記3点の問題点がなければここまで巨額の損失には至らなかった筈である。 ありえない売り注文に対して、その注文を受け付けるシステムだったこと。 コンピュータシステム構築のミスで、「注文取消しの指示」が、仕様書通り受け付けられなかったこと。 東京証券取引所が即座に、売買の一時停止をしなかったこと。 発端となった売り注文では、存在する株の42倍の株数を指定しており、これだけを見ても明らかに異常な数値である。しかし東証では、例えば「株数のチェックを行うことを追加する」だけでもシステムに負荷がかかるとして、ただちにチェック機能を組み込むことには前向きな姿勢を示していない。 その他に、仕様の定義が不十分で、例外的な注文に対処できていなかったこと、また、例外的な注文に対応する仕様がきちんとプログラムされているかどうかを検証していなかったことなど、システムを運用する立場として充分な配慮が欠けていたと指摘されている。
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