絵画や文学に与えた影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/17 06:03 UTC 版)
「ロバート・シャーリー」の記事における「絵画や文学に与えた影響」の解説
遠い異国から来たロバート・シャーリーとその妻の派手な欧州行脚は、17世紀ヨーロッパ各国の画家、作家たちのインスピレーションを大いに刺激した。 ペットワース・ハウス(英語版)が収蔵するアンソニー・ヴァン・ダイクが1622年に描いたものや、右掲の個人蔵のものをはじめとして、ロバート・シャーリーとその妻のダブル・ポートレートがいくつか存在している。1624–1627頃に描かれた右掲のダブル・ポートレートにおいては、彼らを迎えるヨーロッパ側の人々に強い印象を与えようと、ロバート・シャーリーがペルシア風の異国情緒あふれる服をまとい、一方でテレサは、フリントロック式の拳銃と懐中時計を手にしている。これらは、当時ヨーロッパがペルシアへ紹介しようとしていたヨーロッパの技術の象徴である。 文学においては、ジョン・デイ(英語版)らによる1607年の劇、「イングランドの三兄弟の旅」にドラマ化されている。1609年には、ポーランドのクラカウに住むスコットランド人アンドリュー・リーチという人物が、Encomia Nominis & Neoocij D. Roberti Sherlaeiiと題するラテン語による演説文(en:panegyric)を書いた。この演説文は同年にトマス・ミドルトンが、Sir Robert Sherley his Entertainment in Cracovia.という題で、すぐに英訳した。 また、ウィリアム・シェイクスピアは、ロバートに対するシャー・アッバースの寛大さにインスピレーションを得て、『十二夜』の中の登場人物に、「ペルシアの王様が年金の何千両もくれるったって、この楽しみばかりはやめられん」(小津次郎訳、岩波文庫、2007年より引用)と言わせた。
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