経済とメディアへの影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 10:08 UTC 版)
「ビルバオ・グッゲンハイム美術館」の記事における「経済とメディアへの影響」の解説
ビルバオはスペイン屈指の工業都市だったが、1990年代以降に産業が衰退した。美術館はビルバオの経済活性化の一環として開館した。その開館後すぐに人気観光地となり、世界中から観光客を集めた。多数の来館者を集める美術館の開館によってアバンドイバラ地区全体の整備が進み、リカルド・ビルチスが設計したメリア・ビルバオ(ホテル)や、ロベルト・ステルンが設計したスビアルテ・ショッピングモールなどが建設された。周辺のレストランは食事内容や営業時間で観光客の便宜を図るようになり、それまでは休業することが多かった土曜日午後や日曜日に営業するようになったショップが増えた。美術館の開館は観光客の増加という直接の経済効果だけでなく、バスク地方全体の象徴となり都市のイメージアップにもつながったため、「グッゲンハイム効果」または「ビルバオ効果」という言葉が生まれた。最初の3年間に400万人を集め、約5億ユーロの経済効果を得たとされる。バスク州政府は、観光客がホテル、レストラン、ショップ、交通機関に落とす金額は1億ユーロに上り、支払った建設費用を上回っていると見積もっている。しかしこの一方で、「-効果」という用語はジェントリフィケーションや文化的帝国主義の象徴として美術館を非難するためにも使用されている。
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