経営破綻と国有化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 02:49 UTC 版)
「ゼネラルモーターズ」の記事における「経営破綻と国有化」の解説
オバマ政権発足後も危機は継続し、2009年2月20日には、子会社のサーブ・オートモービルがスウェーデン政府からの公的支援を拒否されたこともあって事実上の経営破綻に追い込まれた。 2009年4月には、アメリカ政府は新たにGMに50億ドル、クライスラーに5億ドルの合わせて55億ドルのつなぎ融資を実施することを決定し、実際に4月末にクライスラーへの5億ドルの融資が実施された。 しかし会社側と債権者の債務削減交渉が5月26日深夜にまとまらず、翌27日に交渉の打ち切りが発表された。結果、米政府が支援を継続する条件を満たせなくなる見通しが強まり、この影響により29日のニューヨーク株式市場ではGM株価が急落し0.75ドルで取引を終え、1933年以来76年ぶりに1ドルを割り込む形となった。 2009年6月1日、GMは連邦倒産法第11章(日本の民事再生手続きに相当する制度)の適用を申請した。負債総額は1728億ドル(約16兆4100億円)。この額は製造業としては史上最大である。同時にアメリカ政府が60%、カナダ政府が12%の株式を保有する、事実上の国有企業として再建を目指す事になった。 ニューヨーク証券取引所は、GMの連邦倒産法第11章の申請を受け、2009年6月2日の取引開始前から同社株を売買停止・上場廃止とした。ティッカーを「GM」から「GMGMQ」に変更した。これを受けてダウ・ジョーンズは、同社が算出・公表する「ダウ工業株30種平均」構成銘柄からGMを除外した。同年6月3日には生産設備を含む「ハマーブランド」の買収について中国の騰中重工と合意していたものの、中国政府からの承認が得られずブランドは廃止となった。
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