細胞接着分子としてのβサブユニット
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/16 15:23 UTC 版)
「ナトリウムチャネル」の記事における「細胞接着分子としてのβサブユニット」の解説
チャネルのゲートの調節機能に加えて、ナトリウムイオンのβサブユニットはチャネルの発現の調節や、アンキリンやスペクトリンを介した細胞骨格との連結の形成も行う。電位依存性ナトリウムチャネルは、FHF(FGF相同因子)、カルモジュリン、細胞骨格やその調節キナーゼなど、さまざまな他のタンパク質と複合体を形成し、チャネルの発現や機能に影響を与える。βサブユニットの一部は細胞外マトリックスの分子とも相互作用する。F3やF11の名でも知られるコンタクチンは、β1と結合することが共免疫沈降によって示されている。テネイシンCとテネイシンRのフィブロネクチン様リピートはβ2に結合するが、上皮成長因子(EGF)様リピートはβ2と反発する。ディスインテグリンとメタロプロテイナーゼADAM10はβ2の細胞外ドメインを切断し、おそらく神経突起の伸長を誘導する。β3とβ1は、成長中の神経細胞のランヴィエ絞輪のニューロファシン(英語版)に結合する。 表2. 電位依存性ナトリウムチャネルβサブユニットの命名とその機能の一部タンパク質遺伝子結合発現プロファイル関連するヒトのチャネロパチーNavβ1(英語版) SCN1B Nav1.1からNav1.7 中枢神経細胞、末梢神経細胞、骨格筋、心臓、グリア細胞 てんかん(GEFS+)、ブルガダ症候群 Navβ2(英語版) SCN2B Nav1.1、Nav1.2、Nav1.5からNav1.7 中枢神経細胞、末梢神経細胞、心臓、グリア細胞 ブルガダ症候群 Navβ3(英語版) SCN3B Nav1.1からNav1.3、Nav1.5 中枢神経細胞、副腎、腎臓、末梢神経細胞 ブルガダ症候群 Navβ4(英語版) SCN4B Nav1.1、Nav1.2、Nav1.5 心臓、骨格筋、中枢神経細胞、末梢神経細胞 未知
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