素数定理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/21 05:53 UTC 版)
18世紀末には、π(x) が x ln x {\displaystyle {\frac {x}{\operatorname {ln} x}}} に漸近近似できること、即ち lim x → ∞ π ( x ) x / ln x = 1 {\displaystyle \lim _{x\to \infty }{\frac {\pi (x)}{x/\operatorname {ln} x}}=1} が成り立つであろうということが、カール・フリードリヒ・ガウスにより予想されていた。1850年頃にパフヌティ・チェビシェフは、この等式の左辺がもし極限を持つならば、それは1でなくてはならないことを示した。その後もこの予想は長らく証明されなかったが、1896年になってジャック・アダマールとシャルル=ジャン・ド・ラ・ヴァレー・プーサン(英語版)により独立に証明され、現在では素数定理と呼ばれている。彼らの証明は、リーマンゼータ関数の性質を用いている。 長い間、解析的方法を用いなければ素数定理を証明することはできないと信じられていたが、1948年頃、アトル・セルバーグとポール・エルデシュは複素解析を用いない素数定理の証明を(ほぼ独立に)発見した。それらの証明では、数論的関数の初等的評価のみを用いていた。
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